2006年3月の栂池
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New (2006/03/24) 

今回の目玉は「栂池へリスキー」

2月の栂池スキーを終えた時に、次回は春分の日の飛び石連休の頃に再び訪れるつもりで、スキー道具一式を宿に預けておきました。なんとなくスケジュールを決めないでいる内に、3月も1週間が過ぎてしまいました。3月の気温の変化は急激ですから、早めに出かけたほうがそれだけ良い雪に出会うチャンスが増えます。そこで春分の日より前に出かけるほうが良いだろうと、13日(月曜日)から20日(月曜日)の予定で出かけること に決めて、宿に予約の電話を入れました。「飛び石連休を含めて、いつ来ても大丈夫」とう返事でした。

栂池では、3月10日から、天狗原までヘリで飛んで14kmのロング・ダウンヒルを楽しめる「栂池ヘリスキー&スノーボードツアー」が行われています。今回は、それに参加できるチャンスを窺うつもりで出かけたのですが、幸運にも15日に最高の天気の中でそれを実現することが出来ました。

飛び石連休には息子がやってきて、私も帰りを2日間延ばし、結局9泊10日の滞在となりました。

bullet3月13日(月曜日) 晴れのち雪

朝早く自宅を出て、昼前に栂池高原スキー場の定宿「ロッヂやまと」に着きました。今シーズンは、すでに12月、1月、2月に訪れていますので、今回で4回目になります。毎回、同じ部屋「朝日」です。この宿の客室は、北アルプスの峰峯の名を室名にしています。ここ数年、空いていれば「朝日」に入れてもらいます。東南東向きの部屋で、窓から朝日が差し込む部屋です。ちなみに「朝日岳」は、白馬岳から北へ雪倉岳(2610m)、朝日岳(2418m)と連なる北アルプス最北端のピークです。

12時過ぎには、着替えて早速滑りに出かけました。昨夜からの寒波で、新雪が10cmほど積もっています。ハンの木第3クワッドリフトの乗り場周辺の木々は白い花が咲いたようです。

ハンの木第3クワッドリフトの乗り場周辺の木々は白い花が咲いたようです

リフトの下も、新雪で真っ白です。

リフトの下も、新雪で真っ白です

日差しがあるので、いかにも暖かそうなのですが、厳冬期並みの寒波ですから、リフトの上では顔に当たる風が痛いほどです。栂の森周辺では、午後になっても、ゲレンデ、コースの両脇に重めのパウダースノウが残っています。下部のゲレンデは完全圧雪され、エッジの効きの良い圧雪バーンです。リフトもゲレンデもがら空きで、まさに貸切状態。
時間が経つにつれ風と寒さが強まり、2時ごろから雪がちらつき始めました。3時前にカフェテリア栂の森で、ケーキと無料のコーヒーで休憩。雪がだんだん本降りになってきましたので、下部のゲレンデで滑ることにします。雪雲が徐々に低くなってきて、4時に宿に帰ったころには、鐘の鳴る丘ゲレンデ周辺でも小雪がちらつくようになっていました。
今日の宿泊客は私一人です。

栂池スキー場公式発表の積雪状況は、上360cm(+30cm) 粉雪 -10.0℃、下170cm(+20cm) 粉雪 -3.0℃とのこと。

bullet3月14日(火曜日) 曇り

朝、洗面所脇に置かれた君子蘭の鉢に花が咲いているのに気が付きました。先月来たときには、花芽(2006年2月20日)が出たばかりのところでした。

君子蘭

曇り空の下、8時15分に出発。鐘の鳴る丘ゲレンデ経由で、ハンの木コース沿いのリフトを使って栂の森まで上がります。ゲレンデもコースも、昨日までのやや固目のバーンの上にうっすらと積もった新雪を、きれいに圧雪されているので、エッジの食込が良くて実にすべり易い快適なバーンになっています。さすがに朝の8時台に滑りに出かける人は少なくて、ハンの木コースの圧雪バーンには、ほとんどシュプールがありません。気温は、マイナス10度以下なので、雪の状態は最高。しかし、あまりに寒いので、10時にカフェテリア栂の森で休憩し、暖かいココアを飲んで身体を温めました。このカフェテリアでは、平日の10時半まで、ソフトドリンクの無料サービスをやっています。この後は、人影のまばらな馬の背コースとハンの木コースをそれぞれ2本滑りました。
昼食は、12時半から再びカフェテリア栂の森で、チキンフィレサンドとコーヒーにしました。軽い昼食の方が、その後の体の動きが良いので、最近は昼食は少なめにしています。
時折、曇り空から小雪がちらついています。気温が上がらないのでバーンの滑りは非常に良好です。3時にもう一度カフェテリア栂の森に入り、ソフトドリンクの無料サービスを利用して、ココアで身体を温め、4時に宿に帰りました。

栂池スキー場公式発表の積雪状況によると、上357cm(+0cm) 粉雪 -12.6℃、下170cm(+0cm) 粉雪 -8℃とのことでした。寒かったはずです。

bullet3月15日(水曜日) 快晴 「栂池へリスキー」

今朝は、気温は低く雲ひとつ無い快晴で、最高の天気です。天気予報では一日安定した晴天が続くと言うことでしたから、昨晩から「栂池ヘリスキー」に参加するつもりいました 。

14日22時25分の満月・快晴

15日6時12分の日の出・快晴

14日22時25分の満月・快晴 15日6時12分の日の出・快晴

朝8時10分に宿を出て、急いでゴンドラリフトで中間駅へ向かいました。8時20分に、雪の広場内のインフォメーション・カウンターで、ヘリスキーの搭乗申し込みをしました。受付番号9番、ほとんど先頭に近い順番です。搭乗申し込みの手続きは、栂池高原観光協会宛ての誓約書(兼・搭乗者名簿)を記入すると言う体裁をとっています。


栂池高原観光協会 様

誓約書

ヘリスキー搭乗に際し、スキー及びスノーボード等で滑走する場合、下記事項を遵守し、コース外に出ない事を誓約致します。
滑走中に発生した事故については、貴協会に一切ご迷惑をかけません。また、コース外の事故などでパトロール及び遭難救助隊が出動した場合その費用はすべて私が負担致します。

<注意事項>
*** 省略 ****

搭乗者名簿

氏名  性別  生年月日  住所  TEL.
**  **  ****  **  **
 


今日は朝から稜線沿いの風が強く、杓子岳、白馬鑓ガ岳、唐松岳あたりの稜線に盛大に雪煙が上がっています。この風が弱まって運行が正式決定されたら、搭乗手続きを行うので、それまでの間ヘリポート前の白樺ゲレンデを滑っていても良いとのことでした。白樺ゲレンデを2本滑ったところで、ヘリが雪の広場前に着陸するのが見えました。早速、インフォメーション・カウンターに出かけてみると、搭乗手続きを開始するところでした。受付番号順に呼ばれて、6人乗り(パイロット+乗客5人)のヘリ( 東邦航空のAS350)の3回目のフライトに乗ることになりました。同乗者5人の内1人は給油担当者で、乗客は4名です。

雪の広場前のヘリポートに着陸するヘリ(AS350)
雪の広場前のヘリポートに着陸するヘリ(AS3505)

フライトの開始は10時過ぎで、私の乗った3回目が飛び立ったのは10時30分でした。クッションの上で軽く弾むような感覚があったと思ったら白樺ゲレンデが下へ遠ざかってゆきました。

目の下の稜線の後が栂の森ゲレンデ・遠くにに見えるのが白馬三山
目の下の稜線の後が栂の森ゲレンデ・遠くにに見えるのが白馬三山

標高950mの雪の広場前から標高2200mの天狗原へ、たった4分で到着。実にあっけない。

天狗原へリポートへの着陸
天狗原へリポートへの着陸

天気が非常に良く、天狗原では風もほとんど無くて、視界も最高でした。

天狗原へリポートから北の日本海を望む

天狗原へリポートから東の頸城山塊を望む

天狗原へリポートから北の日本海を望む 天狗原へリポートから東の頸城山塊を望む

ヘリポート脇で、地元のパトロールからのツアーについての注意がありました。グループで行動したほうが万一の場合に安全なので、同乗の20才台の男性1人と一緒に白馬乗鞍岳の斜面を登ることにしました。彼は、栂池は初めてとのことでしたが、今日の様な好天は滅多にないので、白馬乗鞍岳を登ったほうが良いと私から誘いました。他の2人は、スキーを担いでの登りは遠慮すると言うことでした。

白馬乗鞍岳の広大な斜面
白馬乗鞍岳の斜面

10時45分から、ザックにスキーを括り付け、ジャケットは脱いで腰に捲き、上半身は薄手のフリースの姿で登り始めました。標高2200mの天狗原から、白馬乗鞍岳2437mまで標高差200m強、最高斜度約30度の斜面を真っ直ぐに登ります。斜面の下半分は、昨日までの二日間の降雪で深いところでは膝下までもぐるパウダーです。先行者の踏み後を忠実に辿らないとラッセルを強いられるので苦労が倍増します。壷足を踏み外さないように一歩ずつ安定したペースで登ります。山スキー・山スノーボード専門のグループは、さすがに手馴れたもので、シールとスノシューで全く雪にもぐることなく直登してゆきます。12時前に斜面の上の頂上付近に到着しました。

ザックにくくりつけたスキー

白馬乗鞍山頂周辺、後ろ遠くに日本海

白馬乗鞍山頂周辺、後ろ遠くに日本海

見晴らしの良い位置で写真を撮り合い、スキーとザックをそこにおいて山頂のケルンへ向かいました。

白馬乗鞍岳山頂のケルンと向こうに見える小蓮華山への稜線の雪煙

私の持ってきたクッキーと飲物で二人で軽い昼食を摂り、1時前に下り始めました。

白馬乗鞍岳東斜面から天狗原、右手下に見える栂の森ゲレンデ
白馬乗鞍岳東斜面から天狗原、右手下に見える栂の森ゲレンデ

雪質は、白馬乗鞍岳から天狗原までの東斜面の上3分の1はクラストしていてゲレンデと同じような滑りが出来ました。ところが、下半分は、この2〜3日の間に降った新雪が午前中の好天で重く柔らかくなり、スキーがもぐるのでゲレンデの圧雪したバーンの様な気楽さはありません。クラストした斜面から重くて柔らかな斜面に入ったところで、大転倒をやってしまいました。
乗鞍の斜面を滑り切り天狗原に至ると、ストックで押さなければ滑りません。天狗原の石の祠がある地点から栂池自然園の東端にある成城大学小屋を目指す南東向きの大斜面では、湿った重い雪を大ターンでこなし、白馬乗鞍岳から成城大学小屋までの滑走時間は約10分。そこから栂の森ゲレンデまでは、ほぼ林道沿いに進みます。

栂の森ゲレンデから見た白馬乗鞍岳東斜面と天狗原からの斜面
栂の森ゲレンデから見た白馬乗鞍岳東斜面と天狗原からの斜面

その後は、毎日滑っているゲレンデを下って、2時に宿へ帰り着きました。天気が良くて暑過ぎるので、宿に帰って上下のフリースを1枚脱いだのです。すぐに再び出かけ、4時過ぎまでゲレンデでの滑りを楽しみました。

今日は、大満足・感動の「栂池へリスキー」の一日でした。この日、ヘリスキーの申込み人数(実際に搭乗した人数ではない)は、400人に達したそうです。3月10日に営業を開始してから、11日と今日15日しか運行できていないそうで、周辺のスキー場からも希望者がどっと押し寄せたようです。

栂池スキー場公式発表の積雪状況は、上350cm(+0cm) 粉雪 -11.9℃、下160cm(+0cm) 粉雪 -7.6℃。

Update (2006/03/29) 
その後3月29日現在で「栂池ヘリスキー」が運行されたのは、11日、15日、16日、18日、21日、22日、24日〜28日だと言うことです。

bullet3月16日(木曜日) 晴れのち雨

朝は、昨日に続き雲ひとつ無い快晴。8時30分出発。朝の気温は昨日と比べてうんと暖かいので、ジャケットの下に重ね着するフリースの上下は着ないで出かけました。朝のゴンドラリフト乗り場は、多少混み合うので、鐘の鳴る丘ゲレンデからハンの木コース沿いのリフトで栂の森へ上がります。リフトに乗っていても、風が無く、日差しが強いので、とても暖かく感じます。
人の少ないハンの木コースの圧雪バーンを気持ち良く3本滑って、栂の森ゲレンデに上がると、ここも全く人気がありません。2本滑って、沢のバス道からハンの木へコースへ入ります。こんな具合に午前中はハンの木コースと栂の森ゲレンデを繰り返し滑りました。
午後は雨になるとの予報なので、早めに昼食を摂ることにして、11時にカフェテリア栂の森に入りました。ここのところ私の昼食の定番となってしまったチキンフィレサンドとココアを注文しました。その後 は、栂の森ゲレンデを中心に馬の背コースとハンの木コースを順繰りに滑りましたが、気温が高いのでコースの下半分では雪が腐ってしまい、人に踏まれていない雪面ではブレーキがかかってしまいます。12時過ぎから南の風とともに南の上空が雲に覆われ、12時半頃には白馬岳などの稜線に雲がかかり始めました。風が出てきて、午後1時過ぎには、栂池最上部のゲレンデである栂の森ゲレンデにも雨が落ちてきました。天気予報のとおりです。その雨に追いかけられるように大急ぎで滑り降り、1時半に宿に帰り、本日のスキーは終了としました。連日アクセル吹かしっぱなしの状態で滑っていましたから、ちょうど良い中休みです。

2時半から1時間ほど、布団に入って昼寝をしました。
宿の女将さんが「焼き芋風の蒸かし芋」をおやつに差し入れてくれました。これがとても美味かった。「焼き芋風の蒸かし芋」と言うのは、見た目も食べた感じも焼き芋のようなのですが、実は蒸かしたサツマイモを、レンジトースターで焼くのだそうです。簡単に早く美味しく「焼き芋」風に出来上がるということです。
4時には風呂に入り、今日はゆっくり、のんびりモードです。

栂池スキー場公式発表の積雪状況は、上340cm(+0cm) 湿雪 -2℃、下170cm(+0cm) 湿雪 -4℃でした。

bullet3月17日(金曜日) 雪のち晴れ

昨日午後からの雨が、明け方には雪に変わり、朝は本降りの雪。見る間に積もって、道路も屋根も真っ白。朝食の前、7時半ごろ、すでに5cmくらい積もっています。

部屋の窓からの雪景色
部屋の窓から見た雪景色

天気予報では、この雪(低いところでは雨)は昼ごろまで続きそうなので、午前中は休みにしました。
朝食の最中、息子からケータイが入って、明日から来る予定だった娘は仕事が混んできてキャンセル、代わりに息子が来るということです。彼は20日(月曜日)も休暇が取れたので、21日(春分の日)まで滑りたいと言う。そこで私も、20日(月曜日)に帰る予定だったところを、22日(水曜日)に帰るよう、滞在を2日延ばすことにしました。
息子は明日の朝、7時過ぎに到着する予定。

朝食の後は、メールを読んだり書いたりしてのんびり過ごしました。10時ごろ雪は止み、外が明るくなり晴れ間が覗いてきましたが、今度は風が強くなってきました。

昼食は宿で注文し、奥さんの作ってくれたオムライスになめこと豆腐の味噌汁を頂いて、12時20分に出かけました。時折、突風を伴う北からの強風が吹いています。ゴンドラは運休。鐘の鳴る丘ゲレンデのスカイライナー1、スカイライナー2のリフト2本がかろうじて動いています。

強風のため、ここから上部のリフトは運休
天気は回復してきたが強風

大雨の後でグズグズに腐った雪と、その後に降った湿った新雪がまだらになって、スキーはギクシャクとブレーキがかかったような具合で全く滑りません。その上、少し傾斜のある斜面にかかるリフトは、ことごとく強風で運休か、運行していても突風での停止が度重なり、動いているのか止まっているのか分からないような有様です。かろうじて動いている鐘の鳴る丘ゲレンデのリフトと、ハンの木クワッドリフトでは、斜度が緩くて滑る気にもなりません。時々動く白樺クワッドリフトに乗りましたが、こちらもやはり突風で度々停止します。1本上がるのに突風での停止が2度3度もあったりします、その内に、強風とともに北からガスが流れてきて、視界が極端に悪くなってきました。
こんな気象条件では、滑っても面白くないので、ゲレンデ沿いの風景と動く雲を写真に撮って見ました。

強風と一緒にやってくる白いガス

濃いガスに捲かれたカラマツリフトとカラマツ林

強風と一緒にやってくる白いガス 濃いガスに捲かれたカラマツリフトとカラマツ林

結局、滑るのはあきらめて、2時半には宿に帰ってきました。
メールの整理などして、後は読書。文庫本を6冊持ってきましたが、まだ2冊目の半分ほどです。

今日の夕食も私一人だけ。夜遅く、2名の宿泊客が到着。明日は、飛び石連休の始まりで、宿泊客が増えそうです。

栂池スキー場公式発表の積雪状況は、上360cm(+20cm) 新雪 -2.1℃、下170cm(+0cm) 新雪 0℃。

bullet3月18日(土曜日) 晴れのち曇りから雨

朝6時に息子が到着。宿の玄関はまだ鍵がかかっていたので、ケータイで起こされました。
7時半から朝食。8時半に出かける準備をしていると、そこに車3台で宿泊客が到着し、久しぶりに玄関先が賑やかになりました。
土曜日ですからゴンドラリフトの山麓駅は混み合っています。そこで、鐘の鳴る丘ゲレンデからハンの木コース沿いのリフトを乗り継いで、栂の森まで上がりました。
人影の少ない朝早いうちに、きれいに圧雪されたハンの木コースを3本続けて滑りました。気温が低くてバーンが適度に硬くすべりの良い時間に、長いコースを滑っておくのが一番です。今日は天気が良く、気温も比較的高めなので、雪がすぐに柔らかく滑りが悪くなってきます。10時頃には、ハンの木コースの下半分や白樺ゲレンデ辺りでは、滑りが悪くなってきました。その後は、ハンの木高速ペアリフト横と、栂の森ゲレンデを沢のバス道でつないで繰り返し滑りました。

11時半に休憩。天気は予報どおり徐々に曇り空になってきて、お昼過ぎには稜線沿いに低い雲がかかってきました。2時に再びカフェテリア栂の森で休憩。チキンフィレサンドの遅い昼食を摂りました。2時半頃には、白馬岳から南の山々は雲の中に隠れ姿が見えなくなりました。雲は白馬乗鞍岳も半分隠し、天狗原がやっとガスを通して透けて見える状態です。
3時なると、ハンの木コース上部で、ぽつぽつと小雪が落ちてきました。上の栂の森ゲレンデでは本降りです。3時20分のハンの木高速ペアリフトを最後に、下り始めます。ハンの木コース中間の急斜面を滑り降りたあたりから雪が雨に変わりました。そのまま一気に鐘の鳴る丘第2ゲレンデを下り、鐘の鳴る丘を経てまっすぐ宿へと急ぎます。4時ちょうど帰着。久しぶりにウエアが雨で濡れました。

ウエアを脱いで、そのまま風呂に直行。5時半から夕食。今日は、珍しく5グループ20名ほどで食堂が賑やかでした。

降り続いた雨が、夜には雪に変わりました。

栂池スキー場公式発表の積雪状況は、上340cm(+0cm) 圧雪 -1.0℃、下170cm(+0cm) 湿雪 -1.0℃。

bullet3月19日(日曜日) 雪

雪が降り続いています。天気予報では、長野県北西山間部では、一日中雪とのこと。本降りの雪なので、出発を10時にずらしました。1泊だけで帰る人が多いようで、玄関先はチェックアウトする人とその荷物、スキーに出かける人で混み合っていました。
10時のゴンドラリフト山麓駅は、カラマツ高速ペアリフト乗り場近くまで続く長蛇の列で12分待ちでした。
栂の森近くでは、下と比べて気温が低く乾いた雪でハイシーズン並みの滑りです。しかし、風が強くなって、雪と風が顔に当たり冷たいというより切れるな痛さです。それでも、栂の森ゲレンデとハンの木コースを繰り返し滑ります。いつもの日曜日と同様、12時半頃になると最上部の栂の森ゲレンデ周辺から人影が減ってきました。帰る準備のために下ってゆくのでしょう。
1時にカフェテリア栂の森で昼食を摂りました。定番のチキンフィレサンドにしたかったのですが、売り切れでカレーになりました。1時40分まで休憩。この後も、小雪がちらつく中、ハンの木コース最上部の緩斜面と栂の森ゲレンデを繰り返し滑ります。寒くなってきたので、3時に再度休憩して、3時20分には下り始めました。
ゲレンデ下部のほうが、雪は激しいくらいで、鐘の鳴る丘ゲレンデを下る時には雪がかなりひどくなってきました。4時に宿に帰り、すぐに風呂に入って温まりました。
宿泊客は、今日で帰った人が多く、夕食は、私と息子の他には夫婦と幼児二人の一組だけ。

明日は、天気予報では、晴れになりそうです。しかし低気圧が北海道の東に移って台風並みに発達し、移動性高気圧との気圧差が60ヘクトパスカルにもなり、等圧線が密に縦に並ぶので今日以上に北風が強く寒くなりそうです。

栂池スキー場公式発表の積雪状況は、上340cm(+0cm) 圧雪 -1.9℃、下160cm(+0cm) 新雪 +0.8℃。

bullet3月20日(月曜日) 晴れ、上部では雪

朝は冷え込みました。昨日からの雪は止み、日の出前に晴れに変わりました。

部屋の窓からの雪景色

白馬の山稜は雲の中に隠れて見えません。朝食は、7時半から、夫婦と幼児2名の一組と一緒。8時30分に出発。鐘の鳴る丘から、ハンの木コース沿いのリフトを使って栂の森へ上ります。いつものとおり、まず朝の足慣らしにハンの木コースを2本滑ります。気温が低いので圧雪されたバーンの滑りは最高です。
次は、ハンの木コースから鐘の鳴る丘第2ゲレンデを通して滑ってみました。これは4kmにもなる快適なロング・ダウンヒルです。今日は低温で雪質が良い上に、山側からの吹き降ろしの強風が追い風になることもあって、緩斜面でも滑走スピードが落ちません。足元の地吹雪と一緒に滑り降りる感じです。このロング・ダウンヒルが快適で、その後3本続けて滑りました。
しかし、追い風でのダウンヒルは、リフト上では向かい風になります。特に、ハンの木コース中間部の急斜面あたりから上になると、風が猛烈に強く、リフト上で風にさらされていると非常に寒い。おまけに、突風で時々リフトが停止します。あまりに体が冷えてきたので、11時にカフェテリア栂の森で暖かいココアを飲んで休憩しました。
館内の放送で、「強風のためゴンドラを運休する可能性があるので、ゴンドラ下山予定の方は、早目の下山をお願いします」というような案内がありました。11時半頃、ハンの木コース第3クワッドリフトで上っている最中に、馬の背コースの稜線上のゴンドラリフトが長い時間停止しているのに気が付きました。ハンの木第3クワッドリフトでさえも時々停止するほどの風でしたから、馬の背コースのある稜線上では、もっと強い風が吹いているに違いありません。栂の森からハンの木コースを滑り降りてくると、ついさっき乗ったハンの木第3クワッドが運休になっていました。間も無く、ゴンドラリフトも運休になってしまい、栂の森に上がることができなくなってしまいました。
仕方が無いので、雪の広場前から白樺クワッドに乗り、白樺ゲレンデを滑ります。昼食は12時20分からレストハウスEDENで摂りました。午後1時から白樺ゲレンデを 滑っていましたが、2時にハンの木第3クワッドリフトもゴンドラも運行を再開し栂の森へ上がることができるようになりました。風が少し弱まり、北西風が南西風に変化しています。栂の森周辺は相変わらず強い風で小雪がちらついていますが、徐々に天気が回復に向かい青空が見えるようになってきました。それでも、栂の森ゲレンデは、風で徹底的に冷えていて、雪はクラストしてカリカリ状態です。栂の森ゲレンデからハンの木コースに出る沢のバス道コースもするすると良く滑ります。

天気が回復した栂の森から沢のバス道コース
天気が回復した栂の森から沢のバス道コース

体が冷えてきたので、3時に再びカフェテリア栂の森へ入り、ケーキセット(ココア)を食べてエネルギー補給しながら温まりました。日の当たる南向きの窓際に座っていると暖かくて、外の風と寒さが嘘のようです。
3時20分に下り始めます。下りながら、鐘の鳴る丘第2ゲレンデを2本、鐘の鳴る丘を2本滑って、宿に帰ったのが4時15分。今日は強風と寒気の中、ロングコースを中心に連続して滑ったので、しっかり疲れました。
夕食時の食堂は、私と息子の二人だけになりました。

bullet3月21日(火曜日) 曇りのち雪

朝8時20分出発。薄い雲が全面に広がっていますが、太陽はうっすらと見えていて、気温もやっとマイナスという程度です。鐘の鳴る丘ゲレンデからハンの木コース沿いに栂の森に上がりました。
栂の森周辺では、圧雪バーンの上に風で吹き飛ばされた雪がうっすらと積ったようになった状態で、雪温があまり低くないので、粘つくような感触でスキーの滑りが悪い。
いつものとおり、足慣らしにハンの木コースを3本続けて滑ります。上部の新雪に覆われたバーンより、下部の昨日十分に踏まれた上にさらに圧雪されたバーンのほうが滑りが良かった。昨日と比べると、気温が高めで風も無いので雪温が急速に上がります。昨日が非常にハイシーズン並の非常に良く滑る雪質だったので、3月下旬の雪としては決して悪くはない今日の雪が、妙に滑らなく思えてしまいます。
稜線は、白馬乗鞍岳が見えているだけで、白馬岳から南に連なる稜線はうすい影のようなっています。天気は徐々に悪いほうへ向かってゆくようで、稜線の向こうの雲の色がだんだん濃くなってきました。
ヘリスキー運行の案内放送をしていますが、急速に天候は悪くなりるように見えるので、飛べないのではないかと予想していたが、案の定ヘリの飛ぶ音は聞こえませんでした。(ここのところ飛んだのは、15日、18日、20日だけ)。
10時半ころには稜線も天狗原も見えなくなり、白い雪雲が西のほうからゲレンデのほうへ下がって来るのが見えます。昼食はちょっと早目に11時半から。カフェテリア栂の森に入り、ケンタッキーのフィレチキンサンドが食べたかったが、今日はやっていないようで、結局カレー になりました。
昼食の後は栂の森ゲレンデを滑りました。雪雲が降りてきて、栂の森では雪が降り始め、ゲレンデ上部では横殴り強風で雪煙 が舞い上がる状態になってきました。栂の森ゲレンデからハンの木コースへ入る沢沿いのバス道のコースでは、林に遮られ風も弱く雪もちらつく程度です。しかし、車道ではスキーが滑 りません。ハンの木コースを滑って再びリフトで上ってくるころには、栂池自然園の辺りから栂の森ゲレンデの上の鵯峰あたりまで一帯が雪雲の中に入り、雪が下へ下へと進んでくるのが見え ます。
その後は、早目に下で滑るほうが良いと判断、鐘の鳴る丘第2ゲレンデに移動しました。ここにはまだ雪は降りてこず、雪質はザラメ状ですが思ったより良く滑ります。3本目を滑る頃、ここ でも雪が降り始めました。2時半ごろ、気温の高い中での雪のため膝や腿の辺りのパンツが濡れてくるし、ゴーグルにも雪が着いて視界が悪くなるほどなので、3時前に終了することにし ました。

息子と二人で夕食を終え、彼は夜8時に宿を発ちました。栂池最後の晩は、再び私一人が宿泊客ということになりました。

bullet3月22日(水曜日) 晴れ

朝9時前にタクシーで宿を発ちました。スキー道具一式は、今シーズンの 栂池スキーはこれが最後なので、宅配便で宿から自宅まで送る手配をしました。来る時には大きなザックを背負い、小さなデイパックを手に提げていたのですが、帰りは衣類などの余分なものはすべて宅配便の荷物にまとめたので、ザック一つの身軽さです。
タクシーで白馬駅前に降り立つと、平日の朝ということもありますが、人影がほとんどありません。駅前のタクシー乗り場、バス乗り場の周辺には、歩いている人も見掛けません。駅内の待合所では、この時間には私のほかに僅か2人が待っているだけでした。JR(国鉄)とバスが、スキー場への足の最右翼だった時代 のスキー客での大賑わいが嘘のようです。

早速、窓口で名古屋経由の乗車券、特急指定券、新幹線指定席券などを購入しました。9時54分発の各駅停車で松本まで、松本から は特急しなの10号で名古屋へ、名古屋からは新幹線で新大阪までです。この経路と便は、今シーズンの私の定番なのですが、今回面白いことに気が付きました。松本からの特急しなの10号の禁煙・指定席が、前回(2月)と全く同じ2号車3Dの席なのです。12月と1月の席も2号車のこの辺りだったことは確かですが、座席番号までは覚えていません。周囲のほとんどが空席で、隣り合って席が埋まることはないようです。

午後3時過ぎに、無事に帰宅しました。

今回は、大満足の「栂池ヘリスキー」があり、息子と一緒に4日間滑ることもできて、とても充実したスキー行となりました。

雪

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